海外への渡航が決まってからやらなければならないことのうちの一つは、情報収集です。
今回から何回かに分けて、現地情報を収集する方法を記していきます。
まずはじめにおすすめしたいサイトが、外務省や大使館などが提供する現地情報です。
・外務省の国別基本情報
・海外安全ホームページ
・現地大使館や領事館からのメルマガ(たびレジの登録か在留届の提出が必要)
・厚生労働省検疫所 FORTH
以下順を追って説明します。
外務省の国別基本情報
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/index.html
現地の基本的な情報や安全情報を知ることができます。
サイトの中で「基本データ」と書かれているところをクリックすると、その国の人口、民族、言語、宗教、略史、政治体制や経済の状況などを確認することができます。
あたり前と思われる方もいらっしゃると思いますがお伝えしたいのは、このページの中では特に「民族」や「宗教」などについてはしっかりと確認する必要がある、ということです。
この点が日本と大きく異なるところであり、かつ現地ではしっかりと配慮や敬意を払わなければならないところだからです。もちろんすでにご存知の方は軽く確認するだけでも構いませんが、少数派の人たちの情報は意外に把握していないこともあります。その部分も含めてしっかり確認しておいていただけたらと思います。
「歴史」や「政治体制」や「経済状況」についても、その現地に移住するのであれば十分に把握しておく必要があります。しかしこのサイトの情報だけでは浅すぎるからか、私にはわかりづらく感じてしまいました。これらのことは国情報が簡潔に紹介されている書籍やまたニュースなどを確認していただく方がわかりやすいかと思います。
「民族」や「宗教」についても確認するだけでなく、その内容をしっかり理解するために、自分でさまざまな方法を使って調べていく必要があります。
もちろん人の心のうちは日本人でも外国人でも国によらず千差万別です。しかし
「どういうことを好ましく思っているのか」
「どういうことを忌々しく思っているのか」
という考えや気持ちは民族・宗教・歴史などによって形成されていることも多々あります。
宗教によって禁忌とされる食べ物や行為があることは一般的に知られています。しかしそれ以上に日常さまざまな場面で文化的な価値観からの人びとの「好き」や「嫌い」を目の当たりにすることがありました。これらのことについて、暮らしながら学んでいくことが一番の近道であるとは思いますが、事前に民族や宗教や歴史など学べるところは学んでおくと、その理解が早くなり、現地の人びとと馴染みやすくなると思っています。
「郷に入っては郷に従う」という言葉がありますが、私たちが自分たちと違う文化の場所に行くときには、必ず現地の宗教や歴史について勉強していくべきです。
外務省 海外安全ホームページ
こちらではコロナに係る日本からの渡航者に対する各国の入国制限措置や、新しい現地での犯罪情報などを確認することができます。
国ごとの大まかな情報ですので、概要を把握するくらいまでしかできませんが、渡航予定者にはぜひ確認いただきたいです。
また余裕があれば、渡航予定の国周辺の国々の情報も把握しておくことをお勧めします。周辺の国の社会情勢が渡航予定の国に及ぼす影響も大いにあるからです。
大使館や領事館のメルマガ(たびレジ/在留届提出で登録できる)
海外の安全情報などがより早く得られる、大使館や領事館のメルマガです。旅行者は「たびレジ」の登録、住所や居所を定めて3ヶ月以上滞在する人は「在留届」を提出した上でこのメルマガが届くよう設定することができます。海外移住時には在留届を出すことになるかと思いますが、その際にでもその前からでもこのメルマガに登録をして犯罪情報や感染症の情報などをしっかり把握しておくことをおすすめします。
ニュースには出ない情報も
私の住んでいたブラジルでは犯罪がとても多く、傷害事件はおろか、殺人事件に関してもそう簡単にニュースにはなりません。そんな中日本人に関わる事件に関しての情報もこのメルマガから取得することができて、とても重宝しました。「外国人だから」あるいは「日本人だから」狙われるケースも多くあるため、このような日本人に関わる犯罪情報は把握することは外国に行く上で必須です。
厚生労働省検疫所 FORTH
https://www.forth.go.jp/index.html
こちらでは広く感染症の情報であったり、ペットと一緒に渡航する際の情報などがあります。「国・地域」別に感染症の流行状況がわかります。また「食べ物・水」であったり「蚊」であったりと媒体別の感染症の情報がまとめられてもいるので、感染症について学ぶのにも最適なサイトです。
以上が、海外渡航が決まってまず確認していただきたい公的機関が提供する情報についてでした。